ユーザー事例


靴型

Brown shoe社
セントルイスに本社を置くBrown shoe社は今日、一般的なアメリカ人にとって一番ポピュラーで身近な靴のメーカーです。
120年以上前の1878年に、ジョージ・ウォーレン・ブラウンという青年がセントルイスが靴産業の中心になるであろうと予測をたてました。自身の財産全てを投資して小さな会社を立ち上げ靴の製造と販売をはじめました。

その会社が今、年商16億ドルのの巨大企業に成長しました。Brown shoe社は今日、一般的なアメリカ人にとって一番ポピュラーで身近な靴のメーカーです。それに加えて、子供向けのBuster BrownやNaturalizer、女性向けのLifestride、Connieなどといった別ブランド商品も扱っています。


70年代初頭に女性向けまたは子供向けの靴のデザインにおける靴底の形状というのが非常に重要となってきました。これによりBrown shoe社の靴底デザイン部門に新しい部署が出来ることになりました。

この新しい部署のエンジニアは靴を作る型を元にして靴の形状、上の部分、靴底の紙のパタンを作成するのが主な仕事となりました。これらのパタンはより詳細な指示書が付属した図面とともにモデリング部門へと送られそこで木製モデルを(手作りで)作成します。
できあがったモデルは大抵、ビニールでできたカバー表面を、底も模様をつけてそれらしく手直しします。モデルが承認を受けると、サイズの異なるパタンが幾つか作られその後再び木製モデルを作り直します。

このシステムは自分達のニーズに一番あったやり方でした。デザイン、スタイリストからの変更点、正確性など様々な要素を反映しやすかったからです。

こういった需要が増えるにつれ、生産のスピードをあげるべくより効率的システムが必要とされるようになりました。

1981年にR&D部門のDan Doererに率いられたリサーチチームが発足し新たなシステムの選定を行うことになりました。


3DCAD/CAMというのは当時まだなじみの薄い世界でしたが、Danはこの世界に精通しており外部のリソースを使ってベンチマークテストを行うことになりました。このときに初めて私、Gary Woodsがパタンエンジニアとしてトレーニングに参加しました。1982年までに私たちの最初の3DCAD/CAMシステムが導入されました。

1997年当時Brown Show社の3Dシステムは主にスタイリストの承認を得るための試作モデル、(大量生産品に使用するカスタムインソール)などを作成するための特別な製品、R&D用途の特別なプロジェクトに使用する製品などを作るのに使われていました。1988年に導入された次のシステムは満足のいくものでしたが時代遅れとなりつつありました。

UNIXシステムであったのでウインドウズを使用しているR&D部門、その他の部署、外注先などとの連携がうまくいかなかったのです。新しいPCベースの3DCAD/CAMシステムが必要とされていました。
新しいシステムは必要とされていましたが、既存のシステムより早く、生産性が向上することを実証する必要がありました。その為、新たなベンチマークを行いました。幾つかのソフトウエアのデモを実際に行ってもらいました。STLモデルを使用したRPにも強い関心がありました。ただし、結果的にはインターネットから幾つかのソフトウエアのトライアル版をダウンロードすることが一番効果的な評価方法であったようです。手に入るものほとんど全てを試した後、McNeel & Associates社のRhinocerosが我々のリクエストを全て満たしていることがわかりました。それ以上に、Rhinocerosを使用すると短い時間でより精密なモデルを作成でき、リアルなレンダリングを行い、DWGやIllustratorファイルも使用できるようになりました。

以前評価したソフトウエアの多くはCAMシステムも備えていたのでそれらのシステムのことは、その機能の限界も含めて、よくわかっていました。Mecsoft社のVisualMillにはRhinoのネイティブファイルを読めることもあって非常に注目しておりました。ダウンロードした評価版も満足のいくものでしたが、やはり再度ベンチマークを行うことになりました。VisualMillのサポートチームの協力もあって評価を無事終え、購入しました。

今日、Brown Shoe社のミリングモデルに関する基本的なコンセプトは変わっていません。3軸機械を使い、独自の技術で上面と底面を加工し、加工した箇所にウレタンを注入し乾燥させます。完全に乾いた後、木製モデルを180度回転させ残りの箇所を加工します。


以前のシステムではモデルをそれぞれのサーフェイスに分割してツールパス作成も別個に行っていました。VisualMillは何本かの工具を使用していっぺんにツールパスを作成を行いますし、カスタマイズ可能なポストプロセッサーを内蔵しているのでこの工程部分で大幅な時間短縮が可能になりました。出力したNCデータはZIPディスクに保存し、図面、完成品モデルと共に現場に送られます。図面とNCファイル将来必要とされる場合に備えて保存されます。

木製モデルの加工以外にも、RhinoとVisualMillはワックスを使用して製作するデザインテクスチャーや靴底の加工にも使用されています。加工し終わったワックスはモデルを作るのに再利用したり高周波モールド用のRTVラバーに使われたりします。それらのデザインはまた後で木製モデルに反映されます。

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